部活動(スポーツ)に生きている子たちにとって、試合が次々と中止になっていくこの現状に、強い喪失感を抱いていることが安易に想像できます。
日々の練習は何のためにしてきたのか?
もちろん、試合のためだっただろうし、その試合での夢の実現に向けての努力の日々だったはずです。
競技のために犠牲にしたものや我慢してきたことが沢山あるし、特に3年生になると今までの競技人生全て懸けて挑むので、試合が3年間をかけてとてつもなく尊くて神聖な場に育つんです。
そして、高校を卒業してもスポーツで生きていく子はそう多くはないですしね。
それを知っているから、試合が次々になくなっていくこの現状を無責任に「しょうがないよね」とは言えません。
生きる糧がなくなっている、今までの頑張りをぶつけれる場がなくなっている、目的地が次々と消えていき呆然と立ちすくんでしまってる。
苦しいよね。
でも、人生はまだこれからも続くんです。
先に生きている者として伝えますが、満足のいく結果を出せる人間は一握りです。
1番にならなかった時点で負けです。
そのたった1人(1チーム)になること以外価値がないと本気で思っていました。
アスリート人生として勝ったのは3回、それ以外は全部負け。
指導者人生では1回も勝ってない、全部負け。
じゃあ勝つ以外のことは無意味で無価値だったか?と問うと、そうではないと胸を張って言えるし、その過程で精一杯のことをやってきたことの方が、意味があって価値がある。
結果はご褒美でオマケだった。
それは勝ったことあるからこそ言える言葉でもあるけれども、夢に向かって精一杯やれたって記憶が全てだと思っている。
これからの人生の中で、部活動以上に情熱を持って取り組めることって、実はあんまりないかもしれない。
でも、生きていると大なり小なり夢は出てくるんです。ちゃんと。
だから、大人になった今こそ、湧き出てきた夢に感謝しながら、未来に繋がる今日を精一杯生きることを大切にしたいと思って生きています。
その繰り返しです。
今はまだ、見えない未来に悶々としているかもしれませんが、やーめたって諦めて投げ出すことをしたい訳じゃないよね?
今できることを精一杯やること。
それが未来に必ず繋がりますからね。
kiwamiスポーツヘッドコーチ 東海 茉莉花